2008年6月17日、EDA業界最大手のケイデンスは、業界第3位のメンター・グラフィックスに対し買収を提案した事実を明らかにした。
プレスリリース:
http://www.cadence.com/company/newsroom/press_releases/pr.aspx?xml=061708_announcement
発表によるとケイデンスは、メンター・グラフィックス株の2008年6月16日の終値に30%を上乗せした1株当り16ドル、総額16億ドル(約1730億円 $=108.09Yen換算)の現金にてメンターに買収を提案。同買収金額は、メンターの抱える負債6900万ドル(約74.5億円)を差し引いた取引金額になるという。
ケイデンスは、今回の買収提案を両社の株主利益に繋がると主張しており、提示した1株当り16ドルという金額は、メンターの過去30日間の平均株価の約2倍に相当する。
ケイデンスCEO Michael J. Fister氏の公開した文書によると、Michael J. Fister氏は今年4月16日にメンターCEOのWalden C. Rhines氏に買収話を提案。しかし、Walden C. Rhines氏は議論に応じる気が無く、5月末に買収拒否の意をケイデンスに伝えていたという。
ケイデンスは、買収提案を公にする事でメンターの株主に対して買収メリットをアピールする構え。いずれにしても、メンターの株主の意向によって、EDA業界の勢力図は大きく塗り変わる事になる。
ちなみに、メンター・グラフィックスは現在従業員数4200人、年間売り上げはおよそ8.5億ドル。CEOのWalden C. Rhines氏は、DAC初日のプライベートパーティーで、今後のレイアウトソリューションはメンターが制すると力説していた。
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