2007年7月11日、組み込みシステムにおけるCPUおよびOSの仮想化技術を提供する、米VirtualLogix社は、ベンチャーキャピタルから新たに1600万ドル(約20億円)を調達。第2ラウンドの資金調達を完了したことを発表した。
プレスリリース:http://www.virtuallogix.com/(英文)
今回VirtualLogixへの出資をリードしたのは、新たに投資に加わったEsprit Capital PartnersとIntel Capitalの2社で、 既存の投資家であるAtlas VentureとIndex Venturesも投資。今回の資金調達によって同社の調達総額は2800万ドル(約34.4億円)となった。
VirtualLogixは、Sun Microsystemsの組み込みシステム及びJavaOS開発チーム「Chorus」部門からスピンアウトしたメンバーが2002年に立ち上げた会社で、本社はカリフォルニア州サニーベールに置き、フランスにも拠点を持つほか、今年4月には東京日本橋に日本法人も設立している。(SunのChorus部門は、Sunがフランスの組み込みOSベンダChorus Systems社を買収して作った部門で、フランスにも拠点があるのはそのため。)
同社の提供する組み込みシステムのリアルタイム仮想化ツール「VirtualLogix VLX」は、CPUとOSを仮想化することにより、複数のOSを同時にひとつのハードウェア上で、リアルタイム性を確保しながら動作させることが可能。複数CPUを用いるアプリケーションのシングルCPU化や、ハードウェア変更を行わない機能追加(OS追加)など、システムアーキテクチャの変更を容易に実現できる。
現在、製品パッケージとしては、TI社製シングルコアDSP上にDSP/BISOとLinuxを同時実装できる「VLX for Digital Multimedia」、シングルコアARM上に複数のOSを実装できる「VLX for Mobile Handsets」、インテルのマルチコアプロセッサ上に複数OSを実装できる「VLX for Network Infrastructure」の計3パッケージが用意されており、今回調達した資金は、新製品の開発やワールドワイドな製品販売に向けて使用される予定だという。
※バーチャルロジックス株式会社
http://www.virtuallogix.jp
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