EDSF2007に出展していた、日本イヴ社のブースレポート。
イブ社では、今回のEDSFairが初披露となる、リリースしたばかりの新エミュレータ「ZeBu-XXL」を展示していた。
「ZeBu-XXL」は、従来製品「ZeBu-XL」の後継製品となるZeBuシリーズとしては4代目のモデルで、装着するFPGAモジュールには、XilinxのFPGA「Virtex4-LX200」が8個搭載され、単体で最大100Mゲート、拡張すれば200Mゲート規模のASICデザインをインプリメント可能。数百万ゲート規模のデザインであれば、トランザクション・レベルで最大20MHz以上の高速コ・エミュレーションを実現することができる。
エミュレーション・システムとしてのアーキテクチャーは、従来の「ZeBu」シリーズとは基本的に変わらないが、これまでPCIだったPC/LinuxインタフェースはPCI-Expressに、内部のFPGA接続もLVDSのシングルワイヤに変更といった形で、新しい「ZeBu-XXL」では随所に徹底した高速化対策が図られており、外部ソフトとのインタフェースは転送レート800Mbit/secを実現。JTAGインタフェースも備えられているが、PC上のデバッガを用いた高速デバッグも可能となった。
また、高速化に向けてマザーボードやFPGAモジュールも徹底的に小型化されており、筺体自体の大きさは一回り小さくなり重さも約半分に。フランスで製作されたという新たなFPGAモジュールは何と計64層。用途に応じて高速メモリを搭載したFPGAモジュールをチョイスする事もできるという。
尚、日本顧客に向けた製品の出荷は今年4月より開始予定で、既に2社が評価を進めており内1社はほぼ導入決定。話によると、ワールドワイドでは、2007年3月末までに6?7社への出荷を予定しているという事で、セールス面もかなり好調の様子。
更に、EVEでは既にVirtex-5搭載版の新製品開発にも着手しているほか、日本国内に多いソフトウェア系ユーザのニーズに対応するため、バーチャルプロトタイプ系のEDAベンダ各社ともコラボレーションを進行中。先月買収した旧Tharas社のアクセラレータ「Hammer」も改良予定と話のネタは尽きない。
EVEは、既に世界で50社以上の顧客を持つという事だが、Tharas社の買収によってエミュレーション、アクセラレーション、プロトタイピングと3拍子揃ったトータル的な検証ソリューションを実現。今後も更にシェアを広げていくものと思われる。
※「ZeBu-XXL」に関する詳細は、日本イヴ株式会社にお問い合わせ下さい。
http://www.eve-japan.co.jp
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