2006年12月1日、NECエレクトロニクスは、65nm世代以降のシステムLSIの設計に最適な統計的開発手法を開発し、その手法を米SequenceDesign社のRC抽出ツール「Columbus-AMS」に移植したことを発表した。
プレスリリース:http://www.necel.com/news/ja/archive/0612/0102.html
今回NECエレが開発したのは、配線ばらつきに起因する遅延ばらつきの最悪値を統計的手法によって高精度に決定するアルゴリズムで、このアルゴリズムを用いることで、配線ばらつきによるタイミング設計マージンを必要最低限に抑えることができる。
発表によるとNECエレでは、このアルゴリズムによってタイミング・マージンを30?50%削減し、65nmプロセスでの配線遅延ばらつきを90nm世代と同程度に抑えることが可能となることを確認。今後、55nm以降のシステムLSIの開発に活用していく予定としている。
尚、NECエレは、今回開発したアルゴリズムを社内で利用している米シーケンス社のRC抽出ツール「Columbus-AMS」に移植。シーケンス社の協力によって、アルゴリズムを組み込むことによって、従来のRC抽出ツールと全く同じ使い勝手のまま、高精度にばらつきを考慮した配線パラメーターを得ることが可能であることを確認。また、複数の最悪値条件(遅延Slow条件、遅延Fast条件、高負荷容量条件、低負荷容量条件)に対応するRCネットリストを1回のRC抽出ツールの実行で抽出することができため、設計を効率化できることも確認したという。
※発表された統計的開発手法に関する詳細は、NECエレクトロニクス株式会社にお問い合わせ下さい。
http://www.necel.com
※シーケンスデザイン株式会社
http://www.sequencedesign.com
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