2006年11月27日、SystemVerilogおよびSytemC対応のESL合成ツールを手掛ける、米Bluespec社は、同社ESL環境の専用シミュレータ「Bluesim」のバージョンアップを発表した。
プレスリリース:http://www.bluespec.com/news/VirtProt112706.htm(英文)
「Bluesim」は、元々は同社のSystemVerilogベースのESL合成ツール「Bluespec Compiler」の入力コードの専用デバッガとして開発されたもので、今回のバージョンアップで大幅な機能強化が施され、抽象度の高い入力モデルをサイクル精度で高速にシミュレーションできるようになった。
新しい「Bluesim」は、従来のRTLシミュレーションと比較して4?15倍高速なシミュレーション・パフォーマンスを実現。異なる速度の複数クロックを扱うことも可能となったほか、ブレークポイントを設定可能なデバッグ・インタフェースや協調検証のオーバーヘッドを無くすdirect C interfaceも新たに装備された。
Bluespecは、これらの機能強化によって、これまではハードウェアのインプリメント環境として利用されてきた同社のESL環境(「Bluesim」と「Bluespec Compiler」を組み合わせた環境)が、ソフトウェア・ドライバー、ファームウェア、マイクロコードなど、ソフトウェア開発にも利用できる仮想プロトタイピング環境として、その適用範囲を拡大できると主張。抽象度の高いハードウェアモデルを用いて、高速な協調検証を実現すると同時に、そのモデルを自動的にハード化出来るとしている。
尚、「Bluesim」の最新バージョンは既に出荷中で、米国における販売価格は1年ライセンスで39000ドルからとなっている。(現時点で日本国内の販売代理店は存在していない)
※Bluespec社 http://www.bluespec.com
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