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「これからの検証フローは仕様から」フォーマル検証ツールのAverant社CEOがユーザセミナーで講演

2006年10月30日、都内のホテルにてガイア・システム・ソリューション社主催の「Averantユーザーセミナー」が開催され、Averant社のフォーマル検証ツール「Solidify」の活用手法が紹介された。

Averant社は、今年日本法人アベラントジャパンを設立し、日本国内における技術サポートの強化を推進。合わせてガイア・システム・ソリューション株式会社と販売代理店契約を結び、2006年4月より営業面における両社の協力体制をスタートさせていた。

今回のユーザ会では、アベラントの本社および日本支社両社の社長の講演のほかに、フォーマル検証の研究で著名な東京大学の藤田教授、SystemVerilogを中心とした検証分野で著名な赤星氏の講演も行われ、アベラントの製品ユーザに限らず幅広く参加者が集まった。

米国本社より来日したアベラント社CEO Ramin Hojati氏によると、既に今期売上は上半期で2005年度の約70%を達成、今年の9月にはバージョンアップしたフォーマル検証ツール「Solidify4.0」のリリースも済ませ、通年で前年比約1.5倍の売上を見込んでいるとのこと。講演では、仕様を起点としたトップダウンの検証手法、カバレッジ・ゴールの設定、検証IPの再利用の重要性を訴え、スペック(仕様)に基づいた静的検証を従来のダイナミック検証と組み合わせる事で検証品質を向上できると強調。デザインの種類、抽象度、担当者、検証のタイミングによって検証プランを明確に区別する必要があると語った。

その他、興味深かったのは「Assertion First!」と題された赤星氏の講演で、「フォーマル検証ツールを活用するなら、検証メソドロジを変えることが重要」、「まずは仕様を見てアサーションを書く。RTLを見て書かない」、「アサーションによる静的検証はシミュレーションの前に」、など自身の体験を踏まえた様々フォーマル手法の活用ノウハウを紹介。「Solidify」の持つアサーション記述が不要な「Auto Check」機能については、「RTLだけですぐにチェックできるので使わない手は無い。しかし、使い込むと必ず自分でアサーションを書きたくなってくる」とし、基本的なアサーションの記述方法を紹介していた。

※「Solidify」に関する詳細は、ガイア・システム・ソリューション株式会社にお問い合わせ下さい。
http://www.gaiaweb.co.jp

※アベラント社 http://www.averant.com

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =

(2006/11/02 )

 

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