2006年10月15日、メンター・グラフィックス社は、SystemCデバッガをはじめとするESLツールを手掛ける、米Summit Design社の買収を完了したことを発表した。
プレスリリース:http://www.mentorg.co.jp/news/2006/061025.html
サミットは、1994年にSEE Technologies社とTSSI社の合併によって設立。1996年に株式の公募に成功した後、2000年にInnoveda社の設立に向けViewlogic社によって買収され、その後、2002年メンターによるViewlogic社の買収に伴いスピンオフし、サミット・デザインとして再起を果たした。
日本国内ではセイコーインスツルメンツ株式会社が代理店として、グラフィカル入力ツール「Visual Elite」などを販売していたが、2003年2月にサミットの日本法人サミット・デザイン・ジャパンが設立され、製品の販売・サポートは日本法人へと移管されていた。
サミットの製品ラインナップとしては、SystemCデバッガを中心としたフロントエンドのIDE「Vista」、グラフィカル・デザイン環境「Visual Elite」、「Visual Elite System Design」、システム性能解析ツール「System Architect」、HDLコードカバレッジツール「HDL Score」、その他、日本では展開されていなかった仮想プロトタイピング環境「Panorama」やハード/ソフト協調検証ツール「Virtual-CPU」など、ESL分野を中心に豊富なツールを用意。中でも「Vista」はここ最近、国内のSystemCユーザに浸透し、SystemCデバッガのデファクトとなりつつあった。
メンターは、デザイン、合成、検証と大きく3つに分類されるESLソリューションのうち、合成と検証については、Cからの動作合成ツール「Catapult」、協調検証ツール「Seamless」、次世代検証統合環境「Questa」といった製品を既に展開しているが、ESLデザインのためのソリューションはこれまで持ち合わせていなかった。
今回の買収によって獲得したサミットの製品群は、これまで未対応だったESLデザインのためのソリューションとして提供される予定で、メンターはこれにより、デザイン、合成、検証とESL全ての分野に対応する統合的なソリューションを顧客に提供できるようになるとしている。
尚、メンターの発表によると、サミットの既存製品の開発、販売、サポートは、メンター以外の設計フローのサポートを含めて全て継続される予定で、既存のサミット製品ユーザにとっては今のところ大きな影響は出ない見通しとなっている。
※サミット・デザイン社製品に関する詳細は、メンター・グラフィックス・ジャパン株式会社にお問い合わせ下さい。
http://www.mentorg.co.jp
※サミット・デザイン社 http://www.sd.com
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