2006年9月13日、設計言語などEDA関連の各種標準フォーマットの仕様策定及び推進団体である、米Accelleraは、新たな低消費電力設計フォーマットの標準化を進める小委員会を設置。そのキックオフ・ミーティングをカリフォルニア州サンノゼで開催した。
関連ページ:http://www.accellera.org/pressroom/2006/Accellera_Si2_Low_Power_Workshop_083106.pdf(英文)
Accelleraが標準化を目指す新たなフォーマット「Unified Power Format (UPF)」は、既にケイデンスを中心とした「Power Forward Initiative(PFI)」が標準化活動を進めている「Common Power Format(CPF)」と同種の低消費電力設計向けの仕様フォーマットで、今回のAccelleraによる標準化委員会の立ち上げにより、低消費電力設計フォーマットの動きが業界で大きく2分されることになる。
Accelleraの立ち上げた「UPF technical subcommittee(UPF技術小委員会)」は、チェアマンをメンター・グラフィックスのStephen Bailey氏が努め、既にシノプシス、メンター・グラフィックス、マグマ・デザイン・オートメーション、サンマイクロシステムズの4社が技術寄与を表明。テキサス・インスツルメンツやノキアも賛同している。
一方のPFI(Power Forward Initiative)は、ケイデンスを中心に、アプライドマテリアル、AMD、ARM、ATI Technologies、フリースケール、フィリップス・セミコンダクタ、富士通、NECエレクトロニクスの9社が創立メンバーで、今月5日にはカリプト・デザイン・システムズ、ゴールデンゲート・テクノロジー、シーケンス・デザインの3社が新たにメンバーに加わっている。
PFIは、既に標準化活動の加速に向けて、IEEEに対し、ワーキング・グループを組織するための「Project Authorization Request(PAR)」を提出済みで、AccelleraのUPFよりもCPFの方が開発が先行している事を主張。標準化に向けた活動計画を前倒しする形で推進中。
CPFにおけるケイデンスの多大な影響力に警戒感を示すAccelleraのUPF陣営は、参加各社の共同作業による開かれた標準フォーマットの策定に向けて、2007年早々に仕様草案をまとめる予定だという。
※Accellera
http://www.accellera.org/home
※Power Forward Initiative
http://www.cadence.com/partners/power_forward
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