数少ない日本からの出展企業の一つ、NECシステムテクノロジーは、外販開始を発表したばかりのC言語設計統合環境「CWB:Cyber Work Bench」の展示を行っていた。
関連プレスリリース:http://www.necst.co.jp/press/20060721/index.htm
「CWB」は、NECの自社開発した動作合成ツール「Cyber」を核とした、C言語設計の統合環境。動作合成の他に、プロパティチェッカ、等価性チェッカ、専用シミュレータなどの検証環境やバスI/Fジェネレータやフロアプランナなども含まれており、「All-in-C」というキャッチフレーズのように、動作合成や合成後の各検証、デバッグを全てC言語で実行できるところが最大の特徴で、一般的に動作合成には不向きと言われている「制御系回路」の合成も実現できる。
この「CWB」についてはNEC内部では勿論の事、既に国内では松下電器が約5年に渡り「Cyber」を設計で使用してきた実績があり、様々な形によってそれ以外にも既に何社かの国内ユーザが存在しており、また、「CWB」のプロパティチェッカは、そのエンジンをEDAベンダに供給していたという実績もあるという。
製品としては、まず中心となる動作合成ツールCyberとシミュレータを「基本パッケージ」として販売。価格は約3500万円程度。その他の部分はオプション機能として別途価格設定を行い、オプションの単品売りにも対応する予定であるとしている。
勿論、NECのASICユーザ以外にも製品の販売は行われ、他社ASICをターゲットとする場合は、CWBに備えられている「ASICライブラリ・キャラクタライザ」を用いることで、動作合成用のASICライブラリをユーザサイドで作ることが可能。Synopsys社やSymplicity社の論理合成ツールでの確認も行っているとの事。
また、間もなく国内EDA商社と販売代理店契約を交わす予定で、NECシステムテクノロジと販売代理店の2つのルートで、国内外のシステムメーカーをターゲットに営業を展開していく予定だという。
※NECシステムテクノロジー株式会社 http://www.necst.co.jp
|ページの先頭へ|