米CebaTechは、ニュージャージーに本拠を構えるDAC初出展の新興EDAベンダ。今回のDACでは展示ブースを構えずデモスイートのみの出展で、目立たぬ場所で密かに顧客対応を行っていた。
同社の製品「C2R Compiler」は、ソフトウェア・エンジニアを主なターゲットとしたANSI-CをベースとしたC言語からのハードウェア設計環境で、純粋なC言語からのコンパイルし、既存のCコンパイラによって検証するという従来の動作合成アプローチとは一線を画すもの。デザイン記述やテストベンチ記述における細かな記述成約を設ける事無く、また構文を拡張する事無く、ハードウェアを純粋なANSI-C言語で記述し、そこからダイレクトにハードウェア(Verilog RTL)を生成する事ができるという。
話によると、入力記述はアンタイムドなCはもちろん、ポインタ、グローバル関数、などネイティブなCコードを利用可能で、タイミングなどハードウェア化に向けた情報も付加できる。また、Verilog RTLと合わせて、「CAC」と呼ぶ cycle-accurate C modelも出力する事が可能なほか、サードパーティ製IPも利用することができるとの事。
対象をハードウェア設計者に限定せず、システム・エンジニア、ソフトウェア・エンジニアにC言語でハード設計を行わせる事が目標と明確に断言しており、純粋な「ANSI-C」ベースの手軽な環境であると、既存の動作合成アプローチとの違いを強調。説明中「Behavior Synthesis」という単語は一度も出てこなかった。
同社の製品「C2R Compiler」の正式な製品リリースはこれからで、間もなく8月に製品ベータ版をリリースする予定だという。(ちなみに同社はこの7月に増資の第3ラウンドを終え、ベンチャーキャピタルより400万ドルの出資を受けている。)
※Cebatech社 http://www.cebatech.com
|ページの先頭へ|