2006年5月15日、ARMは、カリフォルニア州サンノゼで開催されたスプリング・プロセッサ・フォーラムで、組み込み向けの次世代プロセッサ「Cortex-R4」を発表した。
プレスリリース:http://www.jp.arm.com/pressroom/06/060518.html
「Cortex-R4」は、次世代の携帯電話、ハードディスク・ドライブ、プリンタ、車載機器設計などの組み込み市場をターゲットとする新しいプロセッサで、論理合成可能なソフトコアとして提供される。
ARMの「Cortex」ファミリは、既にローエンドの組み込み用と位置づける「Cortex-M3」と、ハイエンド・アプリケーションに特化した「Cortex-A8」が提供されており、今回新たに発表された「Cortex-R4」は、既存の「Cortex」製品の中間に位置する組み込み向けプロセッサとなる。
「Cortex-R4」は、組み込み市場の多様なニーズに対応するため高性能な32ビットRISCプロセッサで、最新のARMv7命令セットをベースに2命令を同時発行可能なスーパースカラー構造でパイプライン段数は8段というアーキテクチャとなっている。
「ARM Artisan Advantage」ライブラリをベースとして性能で最適化した90nm実装では、600 Dhrystone MIPS以上の性能を発揮し、実装面積で最適化した90nm実装では、占有面積1mm2未満、消費電力0.27mW/MHz未満にて実装可能で、高性能ながらコストと消費電力の削減を実現できる。
ARMによると「Cortex-R4」プロセッサは、既にライセンスを供与が開始されており、既に米ブロードコム社を含め3社のリード・ライセンシを獲得しているという。
また、「Cortex-R4」プロセッサ用の命令セット・シミュレータや「Cortex-R4」に対応する「RealView」開発環境は、現在、リード・ライセンシおよび既存ライセンシに提供しているほか、要望に応じて一般にもリリース中。その他、ARM既存のパートナーである大手EDA、RTOS、ツール・ベンダらも「Cortex-R4」プロセッサのサポートを表明している。
※「Cortex-R4」に関する詳細は、アーム株式会社にお問い合わせ下さい。
http://www.jp.arm.com
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