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コーウェア、組み込みソフト開発向けの新製品を発表>>バーチャル・プラットフォームでソフト開発を効率化

2006年3月27日、ESLツールベンダの最大手である、米コーウェアは、組み込みソフトウェア開発向けの新製品「CoWare Virtual Platform プロダクト・ファミリ」を発表した。

プレスリリース:
http://www.coware.co.jp/news/2006/2006.3.271.html
http://www.coware.co.jp/news/2006/2006.3.272.html

今回発表された「CoWare Virtual Platform プロダクト・ファミリ」は、これまでコーウェアがハードウェア設計者を対象に提供してきた「Platform-driven ESLフロー」、すなわち仮想プラットフォームをベースとしたシステムレベルのハードウェア設計手法を、組み込みシステムのソフトウェア開発へと拡張したもので、爆発的に増え続けるソフトウェア開発の工数とコストを大幅に削減することができる。

具体的には、SystemCベースの仮想ハードウェア・プラットフォームをモデリングするための環境「CoWare Virtual Platform Designer」と、「CoWare Virtual Platform Designer」によって生成されるソフトウェア開発向けの仮想ハードウェア・プラットフォーム・パッケージ「CoWare Virtual Platform」の2製品によって構成されており、ソフトウェア開発者は、「CoWare Virtual Platform」を用いることで、開発の早期段階からハードウェアの実機が有るが如くPC上でソフトウェアのデバッグやシステム全体のテストを行うことが可能となる。尚、これらの作業にあたってソフトウェア開発者がSystemCに直接触れる事は一切無い。

また、この「CoWare Virtual Platform」は、ソフトウェア開発におけるリファレンス・プラットフォームとして配布することが可能で、開発チーム内や開発元とパートナー企業間など広範囲にわたって様々な設計の共有を実現することが出来るという。

従来のソフトウェア開発手法では、ハードウェアの実機が出来上がらなければソフトウェアの開発・デバッグを進める事が出来きないという根本的な問題があり、ISSを用いた手法でもハードウェアのタイミング情報の追加やマルチコア対応など吸収できない問題があった。

今回コーウェアが発表したソフトウェア開発ソリューションには、仮想プラットフォームのモデリングとパッケージング、仮想プラットフォームベースのソフトウェア開発メソドロジ、仮想プラットフォームの利用方法、これら全てが含まれており、高い精度でハードウェアをモデリングできるだけでなく、ハードウェアの制御性・観測性も実現。更にISS単体のスピードで約250MIPS、プロセッサと周辺回路から構成される仮想プラットフォーム全体で数十MIPSから百数十MIPSという高速なシミュレーションを可能としており、これまでのソフトウェア開発における数々の問題点を全て克服している。

コーウェアによると、今回発表された「CoWare Virtual Platform プロダクト・ファミリ」は、コーウェア既存の技術資産をベースに、モトローラ社との1年半にわたる共同開発によって生み出された製品で、既にモトローラでは3G携帯用デバイスのソフトウェア開発に適用。仮想プラットフォームベースのソフトウェア開発によって、ソフトウェアのバグの約75%を設計の早期段階で発見し、携帯電話の市場投入を1機種あたり30日短縮することができたという。

また、モトローラは携帯向けデバイスのソフト開発において、実機レスの仮想環境によるハードやツールなどのコスト削減効果は年間約1000万ドル、ソフトウェア開発工数の大幅な短縮による人件費の削減効果は年間約3500万ドルで計4500万ドルもの開発費削減に繋がるとしている。

※「CoWare Virtual Platform プロダクト・ファミリ」に関する詳細は、コーウェア株式会社にお問い合わせ下さい。
http://www.coware.co.jp

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =

(2006/03/27 )

 

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