2006年2月28日、アイピーフレックスは、ダイナミック・リコンフィギュラブル・プロセッサ「DAPDNA-2」の統合開発環境「DAPDNA-FW II」の新バージョンv2.6と、DAPDNA-2を搭載した新製品PCアクセラレータボード「DAPDNA-PA1」の発売を発表した。
プレスリリース:http://www.ipflex.com/jp/4-corporate_profile/pr_060228.html
DAPDNA-2の開発環境「DAPDNA-FW II」は、DAPDNA-2上のアプリケーション開発の全プロセスをカバーする統合開発環境で、アルゴリズムデザインから実デバイス上での検証まで対応。2005年12月の時点で200ライセンスの販売実績を持つ。
「DAPDNA-FW II」の内部には、2種類のコンパイラが搭載されており、拡張C言語「Data Flow C (DFC)」による開発と、GUI形式で演算器の配置配線を行う「DNA Designer」による開発が可能。さらに「MATLAB/Simulink」との協調設計機能を備え、アルゴリズム開発から「DAPDNA-2」へのインプリメントをシームレス進めることができる。
今回発表されたバージョンアップでは、MATLAB/Simulink環境で使用可能なDNA Designer用ライブラリの追加や、Simulink環境とDAPDNA-FW II環境のRealtime-Link機能の追加など、MATLAB/Simulinkとの協調設計機能が強化されたほか、DNA Designer用ライブラリをDFCから呼び出す機能が追加され、DFC設計の効率化が図られている。
また、新たに発売されたPCアクセラレータボード「DAPDNA-PA1」は、PC上でのアプリケーション開発を効率化できると同時に、そのまま量産用システムに組み込む事も可能で、開発期間とコストを大幅に削減できるとしている。
アイピーフレックスは、プロセス・テクノロジの進化やアプリケーションの高機能化など、同社ソリューションに対する追い風もあり、周波数に依存せずに実現できる並列処理機能と回路構成を動的に切り替えるダイナミック・リコンフィギュラブル技術という2つの大きなメリットを武器に、採用実績も幅広く増加。特殊な研究用途に限らず、ネットワーク機器、オフィス機器、医療機器など汎用製品に向けての適用も進み、ネット放送向けSTBをターゲットにした「DAPDNA-CE」の開発がNEDOのプロジェクトとして採択されたばかり。今年の初夏には、イメージ機器をターゲットとした「DAPDNA-IMS」のリリースが予定されているほか、新アーキテクチャを採用した次世代プロセッサ「DAPDNA-3(開発コードネーム)」の開発も進められているという。
アイピーフレックスによると、開発環境の面では引き続き「DAPDNA-FW II」の機能強化を進め、今後は浮動小数点やマルチコアなどにも対応する予定で、ダイナミック・リコンフィギュラブル・プロセッサの普及に向け、「Software to Silicon」をキーワードに、ANSI-C言語ライクな設計環境の構築を目指すとしている。
※「DAPDNA-FW II」に関する詳細は、アイピーフレックス株式会社にお問い合わせ下さい。
http://www.ipflex.com/jp/
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