2005年11月17日、英Tenison Design Automation社と英SpiraTech Ltd.社は、OEM契約を結び、技術統合を行うことを発表した。
プレスリリース:http://www.coware.co.jp/news/2005/2005.11.17.html
この契約によりTenison社は、同社のVTOC製品にSpiraTech社のCohesive トランザクタ技術を統合した、パッケージ製品の販売を行なうという。
Tenison社のVTOCは、RTLで記述されたデザインを検証用の高速なSystemCモデルに変換する事ができるツールで、2005年8月よりコーウェアが日本国内での販売を行なっている。
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一方、SpiraTech社は、トランザクタ・アダプタおよびトランザクタ・コンパイラといった、抽象度変換ツールCohesive ファミリを供給する企業で、同社の技術によりテストベンチ、ハードウェア/ソフトウェアデバッガ等との接続を容易に実現する。
今回発表された、Tenison-SpiraTech間のOEM契約により、既存のRTL設計を高速なトランザクションレベルモデルとして、CoWareのConvergenSCおよびOSCI SystemCなどのESL設計環境に導入するためのソリューションが実現できるようになる。
具体的には、VTOCのデザインを高速なSystemCモデルに変換する技術と、変換されたSystemCモデルに対して高速なバストランザクションインターフェイスを提供するCohesiveトランザクタの技術が統合され、ユーザは、既存のRTLで記述されたデザインからSystemCモデルを作成し、他社の命令セットシミュレータのようなトランザクション・モデルに接続することが可能となる。
また、VTOCにCohesive トランザクタ技術を取り込むことで、VTOCによって生成されたSystemCモデルをトランザクション・バスに接続するプロセスが自動化できると同時にパフォーマンスも改善され、ハードウェアとソフトウェアの両方におけるSoCの機能検証を加速できるという。
■Tenison Design Automation CTO Jeremy Bennett氏のコメント:
「SpiraTech社とのOEM契約および技術統合は、Tenisonの役割である、RTLで記述されたモデルの抽象度を上げることによりモデル間のギャップを橋渡しし、さらに拡張します。SpiraTech社のCohesiveとTenisonのVTOCを統合することは、バストランザクションモデルなどの他の抽象度で記述されているモデルとの、シームレスなインターフェイスを提供する重要なステップとなります。これら2つの製品により、システムモデリングのパフォーマンスが大幅に改善されると同時に、既存IPの再利用性を高くすることができます。異なる抽象度でモデルを接続する技術は、実用的なESLソリューションにおいて必要不可欠な技術です。」
■SpiraTech社 CEO Simon Calder氏のコメント:
「もはやESL方法論を採用しないという選択は許されません。SpiraTechとTenison社により、実用的で費用対効果が高く、ソフトウェア開発、機能検証およびシステム検証を実行可能な、高速・高精度なシステム全体のシミュレーションモデルを構築することが可能になります。SpiraTechとTenison社の協力により、膨大な既存のRTLベースIP同様、トランザクション・レベル・モデリングを既存のデザインおよび検証ツールフローに簡単に接続できるようになるため、TLMの採用が急増すると思われます。」(プレスリリース要約)
※SpiraTech社ホームページ http://www.spiratech.com/
※新たに販売されるTenison-Spiratech製品に関する詳細は、下記窓口までお問い合わせ下さい。
Tenison Design Automation
Fumiko Suzuki
TEL:+1-408-453-3800
E-mail:japansales@tenison.com
http://www.tenison.com/
コーウェア株式会社
フィールドアプリケーション&マーケティング部
川原 常盛
TEL:03-5768-6982
FAX:03-5768-6984
E-mail:mktg_japan@CoWare.com
http://www.coware.co.jp/
※2005年11月25日、一部記載内容を修正致しました。
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