2005年9月19日、米シノプシス社(Synopsys&knm Inc. カリフォルニア州・マウンテンビュー)は、ダイおよびパッケージのフロアプランニングと解析をコンカレントに実行する新製品 JupiterIO を発表した。
プレスリリース:http://www.synopsys.co.jp/pressrelease/2005/20050920.html
JupiterIOは、フリップチップ・デザイン・フローを対象にしたツールで、同社のGalaxyデザイン・プラットフォームのフロアプランニング・ソリューションとして、生産性向上とコスト削減を実現する。
JupiterIOは、同社のフロアプランニング・ツールJupiterXT上で動作するツールで、Galaxyデザイン・プラットフォームにおけるコンカレント・フロアプランニング最適化機能を拡充する。
具体的には、ダイ上のシステムとパッケージの両方を制約条件としてチップレベルのフロアプランニングを行なう「パッケージの影響を考慮したメソドロジ」をサポートしており、チップおよびパッケージ・データベースの両方に同時にアクセスできるため、ダイとパッケージの接続に係わるインターフェイスの主要コンポーネントのトレードオフや評価を同時進行で用意に実行できる。 この機能は、従来のコンカレントではないフリップチップ・デザイン・フロー、すなわち一端決定したフロアプラン・データを用いてI/Oとパッケージのデザインを進めていく場合に発生するタイミング遅延やイタレーションを削減するという効果を発揮する。
これにより、パッケージとダイの間の配線を考慮した上で、デバイスの性能向上、コスト削減、そしてテープアウトまでの期間短縮を達成できる設計が行えるようになり、増加するフリップチップのマーケット需要に対応することができる。
関係各社のコメントは以下の通り。
■Tundra Semiconductor社、エンジニアリング・ディレクタ Bryan Peter氏:
「我々の最新製品に求められている性能を達成するために、当社ではより多くのデザインをフリップチップ方式へと移行いたしました。JupiterIOを、我々のGalaxyデザイン・プラットフォーム・ベース設計フローに採用したことにより、IOプランニングに要する期間を最大70%短縮し、プランニング段階におけるイタレーションを大幅に削減できると考えています。今後我々が開発していくすべての新規フリップチップ・デザインにとって、JupiterIOは最有力のソリューションです。」
■シノプシス インプリメンテーション・グループ 上級副社長兼ジェネラル・マネージャー Antun Domic氏:
「シノプシスは、Agere社やTundra社といった最先端半導体企業様と緊密に協力しており、シリコン領域とパッケージ領域の橋渡しをし、より低コストでより迅速にフリップチップ・デザインを実行できる手段を提供しております。JipiterIOをご採用いただくことにより、この成長著しい設計分野の独自のニーズに対応し、デザイン・プランニングの初期段階においても、パッケージを考慮したデザインが可能になります。こういったニーズを満たしていくため、今後もGalaxyデザイン・プラットフォームにおけるコンカレントな最適化機能をより一層拡充して参ります。」
尚、JupiterIOは、2005年9月19日より出荷を開始している。
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