2005年9月6日、キャッツ株式会社(横浜市・港北区)は、セイコーエプソン株式会社(長野県・諏訪市)が、組み込みシステム向け開発支援用CASE(ソフトウェア開発プロセス自動化)ツール「ZIPC」をプリンタ開発用に導入し、実機搭載後の不具合率が約1割になるなどの大きな成果をあげたことを発表した。
プレスリリース:http://www.zipc.com/infomation/index.html#20050906
セイコーエプソンは、プリンタやプロジェクタの設計効率化の実現を目指し、実機レス検証を行うための技術確立を推進していた。
そのうちの一つである「仮想メカシミュレーション」は、PC上の仮想のメカ体を用いてソフトウェアを検証するための技術で、同社はこの技術の確立に対し、仮想メカと接続する仕組みや動的シミュレーション機能を持つZIPCの適用を決定した。
適用の第一弾は、北米の銀行向けプリンタ設計で、適用対象となるタスクは、他のタスクから発行される様々なイベントに対してメカの状態を管理し、メカ制御タスクにイベントを発行するといった制御の中枢となる部分だという。
尚、セイコーエプソンでは、要求仕様書をもとにZIPCを利用して状態遷移表を作成しており、これを用いて仕様書の「もれ」「ぬけ」「矛盾」を発見し全体の整合性を高める作業を行っている。また、合わせて動的シミュレーションにより、実機レスで動作検証を実施し、自動コード生成機能を利用したコード生成を行っており、これによって、実機搭載後の不具合件数を前機種の約10分の1以下と大幅に削減することに成功している。
セイコーエプソンの事例は、9月9日(金)に新横浜プリンスホテルにて開催する第11回「ZIPCユーザーズカンファレス」の事例発表において詳細が紹介されます。
詳細はこちら:http://www.zipc.com/users_conference/index.html
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