フランスの組込み屋REFLEX CES社がVirtex-7ボードでASICプロトタイピング市場に参入
2013年2月11日、組込みシステム開発等を手掛けるフランスのエンジニアリング会社REFLEX CES社がASICプロトタイピング市場への参入を発表した。
REFLEX CESは、高速ボード設計のほかソフトウェア開発やメカニカル設計も手掛けるフランスの組込みエンジニアリング会社で、ALTERAおよびFreeScaleの公式デザイン・ハウスに認定されている。Web上の情報によると従業員数は30名で、2010年当時の売上見込みは600万ユーロ、そのビジネスの80%近くが軍事・国防向けの会社のようだ。
発表によると同社は「FPP25」と呼ぶXilinxのVirtex-7を3個搭載したプロトタイピング・ボードを発表。同製品にはVirtex-7の「XC7V2000T」が2個と「XC7VX485T」が1個搭載されており、各FPGAで最大8GBのDDR3 SODIMMメモリを利用可能。ボード単体でFPGA最大2500万ASICゲート規模のデザインに対応可能で最大5枚のボードを接続すれば1億2500万ASICゲートのデザインに対応できる。インタフェースはGigabit Ethernet、USB、PCIe(Gen2)4レーンが備えられており、各FPGA間は最大396のLVDS信号、転送速度1.25Gbpsで通信できる。
ボードには「Wasga」という同じくフランスのEDAベンダFlexras社と共同開発したインプリメント・ツールが付属するほか、オプションで「AVA (Advanced Verification Acceleration) software」というやはりフランスのEDAベンダADACSYS社が開発したFPGA検証・デバッグ用のツールが用意される。
Xilinxの28nmFPGA「Virtex-7」の登場により、ASICプロトタイピング市場は米Aldecや独ProDesignなど複数の企業が参入し盛り上がりを見せているが、そんな中、後発組として登場したREFLEX CESのソリューションは、業界最速かつ低コストという謳い文句で市場の開拓を狙うようだ。
※画像はREFLEX CES社のWeb上のブローシャより抜粋